よその国で生きるということ

「今日は卒業証書を取りに行って、そのあと、入国管理に行ってビザの申請をして、あ、パスポートとID忘れないようにしなきゃ!!」

 

2年前は英語しか話せなかった青年が今では、こんな話を日本語で流暢にできるようになった。

 

温泉名人のジャレド君のことです。

 

旅好きのジャレドが旅の途中にたまたま訪れた町、別府。

APU(立命館アジア太平洋大学)の存在を知り、別府への旅が、別府での生活に変わったのである。

 

日本では英語を話す外国人は、まあまあ人気者になれる。

 

しかし、ジャレド君は、ネイティブの英語を封印してひたすら日本語を話した。

初めて聞く言葉はメモして、あとで調べる。携帯の電池はすぐになくなるので、バッグには私がいらなくなったからあげた小さな和英辞典がいつものぞいてる。

 

「絶対に日本で就職する」

今日はそれが実現した日です。

会社からの証明書と、APUの卒業証書と、パスポートを持ち、ビザの申請に。

 

「日本人の気持ちがわからない」

「僕はいつまでたっても外国人だ」

世界一親切だけど、世界一複雑で理解できないと言われる日本人との人間関係に落ち込んだ日々も今は思い出かな。

 

こんなに本気でひとつのことに打ち込む青年の姿を見て、自分も何かできる気分になる。

とにかく、今日は「おめでとう」と言いたい。

キョーコの部屋
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ビーベップ
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